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ドクターズアイ 山田悟(糖尿病) ドクターズアイ 山田悟(糖尿病)

濡れ衣返上へ、希少糖の復権か

“引き算”ではなく“足し算”で血糖を改善するプシコース

 2018年10月02日 06:10
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研究の背景:希少糖ブームで濡れ衣を着せられたプシコース

 数年前、希少糖という甘味料が流行した。希少糖とはその名のごとく、天然に希少に存在する単糖類やその誘導体の総称であり、よくガムなどに使用されるキシリトールや、ゼロカロリー甘味料に用いられるエリスリトールもその一例である。

 当時、注目されたのはプシコースという単糖類であった。プシコースは単独で血糖値を上昇させず、甘味が蔗糖の70%程度あるということで、新たな天然由来ゼロカロリー甘味料として注目されたのである。しかし、通常のシロップに10~15%程度でプシコースを混ぜた商品が大々的に販売されてしまい、"血糖値を上昇させない"希少糖を購入したつもりの患者が、80%以上含有されている通常のシロップの影響で血糖値を上げてしまう悲劇が多発し、結局、希少糖製品を購入する糖尿病患者はほとんどいなくなってしまった。

 しかし、その当時から、プシコースは単に血糖値を上げないだけではなく、蔗糖や澱粉などの通常の糖質摂取による血糖上昇も抑制できるという概念が存在し、少なくとも健常者(J Nutr Sci Vitaminol 2008;54: 511-514)や境界型耐糖能障害者(Biosci Biotechnol Biochem 2010;74:510-519)においてそれは示されてきた。

 このたび、カナダ・トロント大学のグループがこのプシコースによる血糖上昇抑制効果を2型糖尿病患者で確認したという論文をDiabetes Obes Metab2018;20:2361-2370)に報告した。今後、ゼロカロリー甘味料の立ち位置を変更させる可能性のある論文と考え、ご紹介したい。

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