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クイズ エニグマ症例を診断! クイズ エニグマ症例を診断!

上気道炎症状と皮疹、その原因は?

〈エニグマCase8〉上気道炎症状と皮疹を呈する56歳女性
出題:田口真帆(国立国際医療研究センター病院総合感染症科)

 2019年01月28日 06:30
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10名の先生が役に立ったと考えています。

 日常診療で診断が難しい症例に出合ったら、あなたはどうしますか? 私たちは、診断困難な症例を「エニグマ症例」と名付けて全国から集め、それを発表する「未病・エニグマ症例検討会」を開いています。

 このコーナーでは、総合診療医の登竜門ともいえる当検討会で発表された症例の中から優れたものを集め、クイズ形式で紹介していきます。「エニグマ」とは「謎」を意味する言葉で、第二次世界大戦で活躍したドイツの暗号機の名前としても有名。エニグマ症例をいかにスマートに診断・治療するかが、臨床医の腕の見せどころです。神は細部に宿る――注意深く観察することで、患者さんはきっとサインを示してくれるでしょう。

未病・エニグマ症例検討会 代表世話役 福生 吉裕

【症例】56歳、女性
【主訴】発熱、咳嗽、皮疹
【現病歴】入院10日前に38℃台の発熱、悪寒、乾性咳嗽が出現し、以降症状は持続した。9日前に近医を受診し急性上気道炎と診断された。5日前に咳嗽が増悪し、顔面、体幹や四肢に皮疹が出現した。2日前に近医で採血し、異型リンパ球(12%)の出現と肝機能障害を認めた。そのため当科に紹介受診となり精査加療目的で入院となった。

【既往歴】30歳:寒冷蕁麻疹、40歳:脂質異常症、54歳:子宮筋腫(子宮全摘術+右付属器摘出術)
【常用薬】ピタバスタチン2mg錠1錠 1日1回朝食後
【アレルギー歴】特記事項なし
【家族歴】特記事項なし
【生活社会歴】喫煙歴:なし、飲酒歴:機会飲酒、職業:事務系の会社員、結核を含む感染症患者との接触:なし、ペット飼育歴:なし、海外渡航歴:なし 
【入院時現症】身長 156cm、体重 57kg、BMI 23.4
血圧 149/95mmHg、脈拍数 112回/分・整、体温 38.7℃、呼吸数 20回/分、SpO2 99%(room air)
【身体所見】
胸部:心音正常、心雑音なし、前胸部と背部に湿性ラ音
体表面:
・両側後頸部、鼠径部や腋窩で径1~2cmの結節を触知、無痛性で可動良好
・顔面、四肢や体幹に皮疹が散在、背部に痂皮を伴う皮疹を2カ所認める
・両側下腿にslow pitting edemaを認める
・その他、神経学的所見も含めて異常なし

以下、右大腿部の皮疹と背部の痂皮を伴う皮疹の写真


1901003image1.jpg右大腿部



1901003image2.jpg背部の痂皮

【血液検査】
WBC 12,110/μL(Seg 80.0%、 Baso 1.0%、 Eosino 0.0%、 Mono 3.0%、 Lymph 9.0%、 異型Lymph 2.0%)、 Hb 11.2g/dL、 Hct 31.1%、 Plt 116,000/μL、 Na 136mEq/L、 K 3.6mEq/L、 Cl 97mEq/L、 Ca 8.3mg/dL、 Alb 3.0g/dL、 T-Bil 1.0mg/dL、 AST 320U/L、 ALT 301U/L、 LDH 793U/L、 ALP 837IU/L、 γGTP 68U/L、 CK 193U/L、 BUN 12.5mg/dL、 Cr 0.64mg/dL、 CRP 13.89mg/dL、 血糖 94mg/dL、 BNP 189.5pg/mL、 PT 14.2sec、 PT活性 69%、 PT-INR 1.21、 APTT 42sec、Fib 208mg/dL、FDP 28.9μg/mL

【入院時胸部X線画像】


1901003eniguma3.jpgCTR:52%、両側胸水、両側下肺野にすりガラス陰影あり

【入院時胸腹部造影CT】


1901003_4_5.jpg両肺下葉に小葉間隔壁の肥厚あり、長径11cmの脾腫あり

【入院時心電図】HR 104bpm、洞調律、四肢誘導・胸部誘導ともに低電位

【入院時心エコー図】
AoD 26.6mm、LAD 35.2mm、 Dd 33.6mm、Ds 19.0mm、EF 75.8%、E/A 0.99、E/e' 9.16、 IVCD:呼気時17mm/吸気時6mm、呼吸性変動あり、有意な弁膜症なし、収縮期僧帽弁前方運動(SAM)なし、心嚢水貯留なし

【これまでのまとめ】
生来健康な56歳女性が、10日間持続する発熱、乾性咳嗽や皮疹を主訴に来院した。身体診察にて、鼠径部、腋窩、後頸部のリンパ節腫脹、顔面・体幹・四肢の皮疹、背部の痂皮や両下腿の圧痕性浮腫を認めた。血液検査では、肝胆道系酵素上昇、炎症反応上昇、異型リンパ球、軽度貧血や血小板減少を認めた。胸部単純X画像にて胸水貯留とすりガラス陰影を認め、胸腹部造影CTにて小葉間隔壁の肥厚と脾腫を認めた。

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