熱中症:診療所3種の神器は霧吹き(40℃の湯)、扇風機、シャーベット状氷! 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする N Engl J Med(2019; 380: 2449-2459)に熱射病(heat stroke)総説がありました。今年も日本は酷暑が続きそうです。 N Eng J Medでは2002; 346; 1978-1988にも熱射病(heat stroke)の総説がありました(関連リンク1、関連記事)。 今回17年ぶりの熱射病総説ですが、驚いたのはほとんど進歩がないことです。今回より17年前の総説の方が詳しいくらいでしたので、今回の総説に前回総説を補足しながら説明します。 N Engl J Med(2019; 380: 2449-2459)熱射病(heat stroke)総説の最重要点14は以下の通りです。 診療所必需品は霧吹き(40℃の湯)、扇風機、シャーベット状氷(頸・腋下・鼠径に) 熱中症は、熱失神<熱痙攣<熱疲労<熱射病・日射病の順に重症化 熱失神は血管拡張で脳血流減少、立ちくらみ、失神、体温正常 熱痙攣は筋痙攣、こむらがえり、水分のみで塩分補給なしで発症。38℃以下。輸液 熱疲労は塩・水分失い悪心、嘔吐、頭痛、めまい、低血圧、 38~39℃。生食輸液 古典的熱射病は高熱環境により40℃以上、体はドライで呼吸性アルカローシス 古典的熱射病は体温調節不良の小児、高齢者で多く薬剤(β遮断薬、抗コリンなど)に注意 労作性熱中症はwet,呼吸性アルカローシス+乳酸アシドーシス。肝腎障害、ARDS、CK↑、K↑、Ca↓ 熱射病は血流が内臓から皮膚へ移動、腸管虚血でendotoxinが血流に入る 発熱+昏睡はまず熱射病否定。鑑別は脳・髄膜炎、脳出血、てんかん、薬物、悪性症候群 体温40.5℃以下で意識は普通回復。脳損傷は小脳に集中、プルキンエ細胞萎縮 冷却は40℃水をスプレー+扇風機、シャーベット状氷を頸・腋下・鼠径に。38度で中止 熱射病にアスピリン、アセトアミノフェンは不可!肝障害、凝固障害起こす 家ではエアコン、扇風機、冷水シャワー使用、ショッピングモールや映画館で過ごせ。人と接触を 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×