食後高血糖をいかに予測し、解決するか 健常者(食後血糖異常者)と2型糖尿病患者の場合 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景1:管理しやすくなった空腹時血糖、残された問題は食後高血糖 持効溶解型インスリンの登場後、2型糖尿病患者では、比較的安全に空腹時血糖を管理しやすくなったように思う。一方で残された問題が食後高血糖である(Diabetes Care 2017;40:291-300)。食後高血糖を管理するためには、食事によってどのように血糖値が上昇するかを予測することが大切である。 このたび、健常者(その連続性から、おそらく2型糖尿病にも合致する)と1型糖尿病患者の食後高血糖の予測に関する論文が相次いで報告された。いずれも大切な報告であると考え、まずは、健常者の食後血糖予測に関する論文をご紹介したい(Am J Clin Nutr 2019; 110:63-75)。これは、以前に報告されたイスラエルからの食後血糖予測プログラムを米国でも適応できるかを検証した論文である。 以前、イスラエルのグループが食後血糖上昇を予測するプログラムを開発し、それに応じた食事指導をすることで、熟練した管理栄養士と同等の血糖管理を生み、その際、腸内細菌の改善も生じていたことをご紹介した(Cell 2015;163:1079-1094、関連記事「食後血糖値を予測するプログラム」)。 この研究では、800人の持続グルコースモニター(CGM)データを用いて食後血糖上昇を予測するプログラムを作成し、100人の被験者でその有効性が確認された(予測プログラムの実測血糖上昇と実測の血糖上昇との相関はR=0.70で、カーボカウントのR=0.38やエネルギーカウントのR=0.30より優れた予測能であった)。 しかし、イスラエル人を対象にしたこの研究は、白人ばかりが対象で、イスラエル人の食習慣に基づいているという点で、世界の全ての人に普遍化できるかという点で疑問があった。そのため今回、米・メイヨークリニックのグループがこの方法を忠実に模倣し、同様の成績が出せるかを中西部の米国人を対象に検討したのである。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×