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COPD増悪が予測できる、たった30秒の診察

 2020年01月23日 12:23
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研究の背景:COPD患者は嚥下機能が低下している

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪リスクを予測する因子は幾つかある。例えば、過去のCOPD増悪歴というのが有名である。これは、ECLIPSEコホートにおいて数ある増悪リスクの中でも最も強力なものとされている(表1N Engl J Med 2010;363:1128‐1138)。

表1. COPD増悪のリスク因子

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N Engl J Med 2010;363:1128‐1138)

 しかし、過去1年にCOPD増悪があったことが、将来的なCOPD増悪のリスク因子であることは小学生でも理解できるロジックだ。例えば、Brugada症候群の死亡リスクを上昇させる強力な予測因子は心室細動の発症とされているが、心室細動を起こすことが死に直結するのだから当然の理屈である。COPD増悪についても同じで、当然過去に増悪歴があった患者はその後も増悪を起こしやすいし、死亡しやすい。

 過去のCOPD増悪歴以外では、胃食道逆流症(GERD)の合併(Thorax 2008;63:951-955)や肺高血圧症の合併(N Engl J Med 2012;367:913-921)などが強力なリスク因子として知られているが、日常臨床で簡便に調べる方法がないか、と誰もが考えていた。

 そこで注目されたのが、反復唾液嚥下テスト(Repetitive Saliva Swallowing Test;RSST)である。COPD患者は嚥下機能が低下しており、不顕性誤嚥(mirco-aspiration)が増悪に影響するとされている(Int Arch Otorhinolaryngol 2015;19:74-79)。過去に、簡易嚥下誘発試験(Simple Swallowing Provocation Test;SSPT)によってCOPD増悪のリスクを予測できるという研究結果が報告されたが(Chest 2010;137:326-332)、筋電図、圧トランスデューサー、レスピトレースなどの装置を必要とするため、簡単に実施できる検査ではない。そのため、ベッドサイドや外来でも簡単に実施できるRSSTを検証してみようということになった。

 飯塚病院(福岡県)のCOPDコホート(Iizuka COPD)において、以前の後ろ向き研究でRSSTとCOPD増悪の関係が報告されており、これによればRSSTの方がSSPTよりもCOPD増悪の予測に有用ではないかとされている(Clin Respir J 2019;13:321-327)。今回、同施設において、RSSTのCOPD増悪予測能を前向きに検証した(Int J Chron Obstruct Pulmon Dis 2019;14:2777-2785)。

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