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アンティークコインに宿る「資産性」〜歴史ロマンと資産性の魅力に迫る〜

〔特別企画〕2021 luxe春号

 2021年04月02日 12:01
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銀座コイン

 ドイツの哲学者ヴァルター・ベンヤミンは、コレクションを「事物が本来の実用的な機能から切り離されて、日常とは別の体系に組み込まれること」と定義した。歴史的価値を持つアンティークコインの収集は、彼の言葉の通り、まぎれもなく"コレクション"と言えるだろう。アンティークコインを集める意義について、東京・銀座の老舗『銀座コイン』に伺った。

歴史的価値を持つコインの魅力とその収集について

 ビールやジュースの王冠、お菓子のおまけ、レコード、フィギュアなど、あらゆるモノが対象となるコレクション。その中でも歴史的価値を持つアンティークコインは、その美しさや希少性によって世界中の収集家たちを魅了し続けている。

 そもそもコインの始まりは、紀元前にまで遡る。それ以前の古代の人々は、物々交換の媒体として貝殻や穀物、家畜を利用していた。その後、「価値の尺度」「耐久性」「携帯性」「素材の量」などを重視した金属貨幣、すなわちコインが誕生する。それが起源前700年ごろのことだ。

 ヨーロッパでは権力者の肖像などをデザインしたコインが多く流通していたのに対し、日本では中心に紐を通す穴を開けた銅貨や金製の小判などが広く使われていた。そうした多様性や芸術性こそが、世界中でコレクターが増加している理由の一つと言える。

 銀座の老舗貨幣商『銀座コイン』の竹内 潤氏は「古いコインには、その1つ1つに歴史や文化が詰まっています。つまりコインを収集することは、そのコインの歴史的な裏付けを理解することなのです。だからこそ希少なコインと出合ったときの感動は計り知れなく、それが他のコレクションとは決定的に違う点だと言えるでしょう」と、アンティークコイン収集の醍醐味を語る。また、希少なコインの価値は万国共通と言ってよく、世界的に価値のあるモノとして取引されるため、「資産としても価値のあるコレクションです」と明言している。

「世界で一番美しい金貨」 ウナとライオン
英国で1839年にヴィクトリア女王の即位を記念して発行された、わずか400枚のプルーフ5ポンド金貨。コインに描かれているのは1837年に18歳という若さで即位し、1901年までの64年間、誰もが知る「大英帝国」の全盛期を築き上げた美しく、かつ強きヴィクトリア女王だ。ウナとはエドモンド・スペンサー著作の『妖精の女王』の主人公で、彼女を守るのがライオン。この金貨をデザインした彫刻家ウィリアム・ワイオンはウナ=ヴィクトリア女王、ライオン=英国と見立て、大英帝国発展の願いを表したのである。そうした物語性と希少性、そして何よりも美しさと繁栄の象徴ともいえる存在感のおかげで、世界中のコレクターと成功者たちの垂涎の的となっている。<右>ウナとライオンの裏は、ヴィクトリア女王の横顔。ちなみに、未使用レベルで現在の市場価格は4,000万円前後。

オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフの治世60年を記念し、1908年に発行された100コロナ金貨。
雲の上の女性はフランツの妻で「ヨーロッパ宮廷一の美貌」といわれたエリザベートがモデルとされ、"雲上の女神"に多くのコレクターが惹かれた一方で、実は愛人のカタリーナ・シュラットではないかとの説もある。当コインのように、美しい女性像がデザインされたものは世界中のコレクターから人気を得やすく、高い価値が保たれることが多い。現在の市場価格は未使用レベルで、350万〜500万円程度。

時の権力者は、自らの肖像をコインに刻印しその力を誇示する。19世紀初期の英雄ナポレオンも例外ではなく、フランスはもとよりナポレオンが統治したオランダや北西イタリアでも、本人や親族の肖像を入れたコインを発行した。ナポレオンのコインも英国ヴィクトリア女王とならび、コレクターから支持を集める収集テーマである。当コインは、本来銀貨で製造する5フランと同一のデザインで作られた金貨で主に贈呈目的で極少数製造された銘品である。今年は、ナポレオンが流刑地のイギリス領セントヘレナで死去してから200年にあたるが、世界の歴史に名を馳せたナポレオンを偲びつつコイン収集に励むのも面白い。

英国ウナとライオン5ポンド金貨が「世界で一番美しい金貨」なら、銀貨で最も美しいのは1847年に発行されたゴチッククラウン銀貨であるとの声は多い。ヴィクトリア女王在位10年を記念して発行された当コインは、表面に王冠を戴く若きヴィクトリア女王の左胸像、裏面には十字型に配置したイングランド(3頭の獅子)、スコットランド(獅子)、アイルランド(ハープ)の盾と各地域の象徴であるバラ、アザミ、クローバーのモチーフが描かれている。当時の英国の技術と芸術性が反映された微細で美しいデザインに世界中のコレクターが惹きつけられている。ちなみにゴチッククラウン銀貨は、エッヂ(コイン縁の側面)部分の刻印の有無などでタイプ分けがされており、現在の市場価格は未使用レベルで、100万~500万円程度。

代々受け継がれる価値、資産性を考えたコイン収集

 アンティークコインの「資産性」について、例えば相場の動向を見る限り、コレクターにとっては嬉しい事実がある。

 英国の大手コイン商やアメリカの希少コインの相場推移データによると、アンティークコインの資産価値は常に"右肩上がり"を示している(図)。過去20年を振り返っても、2008年に起きたリーマン・ショック後には世界の株価が暴落したにも関わらず、コイン相場は上昇した。また、直近1年にフォーカスしても、コロナ禍で世界経済が大打撃を受けたにも関わらず、アンティークコインの資産価値は堅調を維持している。

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 そんなアンティークコインは英国やアメリカはもちろん、最近では日本国内でも資産保全の手段として注目を集めている。遥か昔、当時の社会や経済、政治などの多くの出来事や人々と関わりながら生まれ、消えることなく存在し続けてきたコインは、二度と作られることがないからこそ資産価値が認められ、だからこそ収集の甲斐もあるのだ。そんな希少で価値の高いコインであれば、親から子へ、代々受け継がれていくことも多く、コレクションとしても資産価値としても理想的と言える。今こそ自分が満足できるアンティークコインを探してみてはいかがだろうか。

コレクション&資産性から注目すべきコインとは

 では、実際に収集する場合、どこに注目したら良いのだろうか。『銀座コイン』によると、アンティークコイン収集におけるポイントは3つ。まずは当然のごとく「希少性」が挙げられる。発行枚数が少なければ希少価値が高くなりやすいが、数多く発行されたコインでも改鋳される際に潰して地金にされることで現存数が少なくなったコインであれば、価値が急騰するという。つまり、希少性は「発行枚数」と「現存枚数」のバランスで決定され、加えて「状態(グレード)」も影響してくる。いくら数が少なくとも、コイン表面の傷や摩耗が酷ければ、その価値は下がってしまうのだ。また、希少性が高くグレードが良好でも、コレクターからの「人気」がなければ価格(=価値)は上がらない。そこがコイン収集の難しさでもあり、面白いところでもあるのだ。

 そこで、『銀座コイン』に"今、注目すべきコイン"をリストアップしていただいた。「ウナとライオン」や「ゴチッククラウン」は、世界で一番美しい金貨・銀貨と称されるだけあって、世界中のコレクターから支持を集めている。また、豊臣~徳川の歴史を裏付ける「天正大判金」をはじめとする日本の大判・小判などの金貨は、主に国内のコイン収集家に人気を博している。さらに、複数の発行年号があることでコレクション性に富んでいる明治~昭和初期の近代金貨も評価が高い。『銀座コイン』を訪れ、これらのコインを実際に手に取ってみて、ぜひとも"お気に入り"の1枚を見つけてほしい。

「天正大判金」は、1588年(天正16年)に豊臣秀吉が、足利将軍家に仕えた彫金の名門・後藤家の後藤徳乗に命じて初めて作らせた、世界最大級の金貨である。表面の槌目のさざなみ模様が美しく、また墨で書かれた後藤家の花押(サイン)も特徴的だ。江戸幕府統治時代にも慶長・元禄・享保・天保・万延と各時代ごとに大きさや墨書きを変えて大判金は製造されており、種類別の収集を楽しむコレクターが増えている。なお、市場価格は幕末に製造された万延大判で250万円前後~、秀吉の時代の天正大判で1,500万~2,000万円程度と価格帯に多様性がある。

コインコレクターは大きく「外国コイン派」と「日本コイン派」に分かれる。日本コイン派の間で人気なのが、明治から昭和初期にかけて発行された近代金貨だ。特に明治3年、9年、10年、13年に発行された旧20円金貨は枚数が少なく、価値が高くなっている。時代やコインの種類で集めたり、あるいは年号を揃えたり、自分でテーマを決めてコレクションするのもコイン収集の魅力だ。ちなみに近代金貨の収集は、20円金貨以下、10円・5円・2円・1円の額面で発行されており、それぞれに複数の発行年号があることから、非常にコレクション性に富んでいると言える。明治3年銘の旧20円金貨の現在の市場価格は未使用レベルで、700万〜800万円程度。

銀座コイン

日本が世界に誇る高級街、銀座で1968年に創業したコイン専門店。創業時から「コインという歴史ある文化遺産の素晴らしさを後世に伝えていく」ことを基本理念とし、今年で53周年を迎える。現在はそうした理念を、三代目が引き継いで営業している。

 

コーポレートサイト:http://ginzacoins.co.jp/

通販サイト:https://shop.ginzacoins.co.jp

 

実店舗でのコイン販売、鑑定・買取の他、オークションの開催などさまざまなサービスを竹内ファミリーで展開している。

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