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水俣病の実情を世界に訴えた写真家を描く

米映画『MINAMATA』公開へ

 2021年09月07日 05:10
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 日本における四大公害病の1つとして知られる水俣病。熊本県水俣市のチッソ水俣工場から水俣湾に無処理のまま排出されていた有毒な工場排水が原因で、汚染された魚介類を摂取した多くの住民に甚大な健康被害を及ぼしたメチル水銀中毒である。水俣市に3年間暮らし、暴行により片目を失明するなど命を懸けて撮影を続け、米フォトジャーナリズム誌『LIFE』に発表した数々の作品を通じ世界に水俣病の実情を訴えた米写真家のユージン・スミスを描く米映画『MINAMATA―ミナマタ―』が、9月23日から全国ロードショー公開される。

初の患者確認から65年、今なお続く闘い

 1971年、米・ニューヨーク州ニューヨーク市。かつて世界的な写真家の一人として名を馳せたユージン・スミス(ジョニー・デップ)だったが、酒が手放せない荒んだ生活を送っていた。そんな折、日本企業の依頼でテレビCMの撮影があり、コーディネーターとして現れたアイリーン(美波)から水俣市の実態を聞かされ、現地での撮影を頼まれる。最初は断ったユージンだったが、アイリーンが置いていった現場の写真を見た途端、戦場カメラマンとして戦地の悲惨さを告発した過去を思い出し、日本での撮影を決意する。

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 アイリーンと一緒に水俣市に移り、抗議活動を続ける人たちと日常をともにしながら、歩行や会話ができない水俣病被害者たちの姿をカメラに収めていくユージン。あるとき、チッソの社長から大金と引き換えに撮りためたネガフィルムの買収を持ちかけられるが、その申し出を断ると放火や暴行などの被害を受ける。命を狙われるほど危険な目に遭い追い詰められたユージンは、水俣病を抱えて生きる人々にある提案をし、自分自身と世界を変えるための写真を撮る決断をするのだった―。

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 今年(2021年)は、水俣病が公式に確認されてから65年になる。ユージンが3年にわたり撮影を続け、米国に帰った後も被害住民らによるチッソや熊本県、国を相手取った訴訟は続けられてきた。2009年には水俣病被害者救済法(特措法)が制定され、2012年の受け付け締め切りまでに約3万2,000人が一時金の支給対象となった。しかし、特措法の対象から外れた患者会が提訴するなど、現在も救済を求める複数の裁判が続いている。

編集部

映画『MINAMATA―ミナマタ―』
9月23日(木)全国ロードショー

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監督/アンドリュー・レヴィタス
出演/ジョニー・デップ、真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、ビル・ナイほか         音楽/坂本龍一
原案/W. ユージン・スミス、アイリーンM. スミス、写真集『MINAMATA』
原題/MINAMATA
製作年/2020年
制作国/米国
上映時間/115分
配給/ロングライド、アルバトロス・フィルム
Ⓒ2020 MINAMATA FILM, LLC

公式サイト:https://longride.jp/minamata/

公式Twitter:https://twitter.com/minamata_movie

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