ラスミジタン、トリプタン禁忌片頭痛にも有効

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研究の背景:日本で発売された5-HT1F受容体作動薬ラスミジタンの有効性と安全性を検討

 これまで片頭痛治療薬として使用されてきたトリプタン系薬は、セロトニン1B(5-HT1B)受容体作動薬であり血管収縮作用があるため、心血管疾患に対する禁忌と注意事項がある。一方、選択的セロトニン1F(5-HT1F) 受容体作動薬であるラスミジタンは、5-HT1B受容体に対する親和性が低く血管収縮を引き起こさないため、心血管疾患の禁忌や注意事項はない。

 片頭痛の急性期治療薬(頓挫薬)として今年(2022年)6月8日に日本で発売された5-HT1F受容体作動薬ラスミジタン(商品名レイボー)の有効性と安全性について、トリプタン禁忌が少なくとも1つある患者とない患者における事後分析結果が発表されたので、紹介する(Pain Ther 2022; 11: 701-712)。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中でいろいろな活動を行っている。日本脳卒中学会・日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

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