日本でも脳梗塞患者でsmoker' s paradoxを否定

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研究の背景:喫煙状況と急性虚血性脳卒中後の臨床アウトカムとの関連を検討

 喫煙は脳卒中の確立された危険因子であるが、脳卒中発症前の喫煙状況が急性虚血性脳卒中の臨床アウトカムに影響を及ぼすかどうかは不明であった。脳梗塞急性期の血栓溶解療法に関しては、非喫煙者と比べ喫煙者の方が予後良好であるとの報告が幾つかなされており、"smoker's paradox""smoking paradox""smoking-thrombolysis paradox""paradoxical association"などと呼ばれてきた。本当にこのような"paradox"があるのだろうか。

 今回、喫煙状況と急性虚血性脳卒中後の臨床アウトカムとの関連を解明することを目的に研究が行われた(Stroke 2020; 51: 846-852)。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

熊本市民病院神経内科。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中でいろいろな活動を行っている。日本脳卒中学会・日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

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