肥満症理論の決定版?「果糖生存危機仮説」 エネルギー制限食無効の新たな説明 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:エネルギーバランスモデル以外にもさまざまな仮説が提唱 かつて肥満はエネルギーバランス(エネルギー摂取>エネルギー消費のアンバランス)で決まり、肥満が元になってさまざまな生活習慣病が発症するものとされ、エネルギー制限食(ここでは、エネルギー摂取量を計算することでエネルギー摂取量を減少させようと試みる食事法のこととする)こそが、肥満の改善法であると信じられていた。 しかし、この理論だけでは、肥満を是正しても生活習慣病を改善できない人がいることを説明し切れない。そこで、2018年に提唱されたのが糖質-インスリンモデルである(JAMA Intern Med 2018; 178: 1098-1103、「真逆の新肥満理論"糖質-インスリンモデル"」)。糖質の過剰摂取とその後の血糖値スパイクが飢餓感を生んでエネルギーバランスを正に傾けるという概念である。しかし、それ以外にも肥満発生機序を説明するモデルが幾つか提唱されていたようだ。 そしてこのたび、それらの全てを統合するモデルとして、米・コロラド大学のJohnsonらが、「果糖生存危機仮説」を米国肥満学会の機関誌『Obesity』で提唱した(Obesity 2023年10月27日オンライン版)。日常臨床の現場における生活習慣指導の一助になる可能性があり、ご紹介したい。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×