医療機関は大混乱! 消えたAI画像解析ソフト 適正なAI医療への警鐘に 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 突然のサービス中止、お詫びに追われる医療機関 人工知能(AI)の医療への参入が盛んである。特に、診断学における進歩は目を見張るものがある。ところがごく最近、その流れに逆行するような出来事が起こった。AIによって胸部X線写真から骨粗鬆症のスクリーニングを行うとして、全国70以上の医療機関に販売されていた画像解析ソフトウエアが忽然と消えた。iSurgery社の「Chest Bone Indicator」である(関連記事「骨粗鬆症検診、受診率増の鍵は肺がん検診」)。 この製品は昨年(2023年)4月の販売からの1年間、複数のメジャー学会でも大きく取り上げられシンポジウムのテーマにもなっていた。また、今年4月に始まった厚労省「健康日本21(第三次)」の新たな目標課題「骨粗鬆症検診受診率の向上」への貢献も期待されていた。さらには、テレビや新聞などの一般マスメディアでも広く紹介されてきた。 「Chest Bone Indicator」の開発者かつiSurgery社の代表取締役は新進気鋭の整形外科医であり、2022年にシステム開発に関する最初の学術論文に続いて(Biomedicines 2022; 10: 2323)、今年3月13日には外部検証の論文を発表している(Arch Osteoporos 2024; 19: 15)。 ところが、その直後の3月末ごろから、同社の公式サイトのみならず、提携していたエルピクセルやM3 AIプラットホームに掲載されていた製品の宣伝が全て取り下げられたのである。そして4月後半には、iSurgery社は販売先医療機関に対してサービスの終了を通知した。 急に終了の連絡を受けた全国の医療機関の公式サイトには受診者に対するお詫び文が並んでいる。そこには、「医薬品医療機器総合機構(PMDA)からこのソフトウエアの『認証に対する疑義』が示され、開発者から4月25日にこのサービスを終了する旨連絡がありました」「認可取り消し」「開発販売中止」「検査中止」などの文言が並んでいるが、宣伝消滅から1カ月が経過した現在もiSurgery社からその具体的な内容や経緯についての声明は出ていない。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×