『ドナネマブ:適正使用推奨事項(AUR)』を解説

2025年3月、米で発出

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

研究の背景:現場で悩むポイントについて筋道示す

 アルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)および軽度認知症の治療薬であるドナネマブ(商品名ケサンラ)が、最適使用推進ガイドライン(遺伝子組み換え)の発出(2024年11月19日)後の11月26日にわが国で発売された。

 米国では今年(2025年)3月27日に、ドナネマブの適性使用推奨事項(appropriate use recommendations:AUR)が出されたので(J Prev Alzheimers Dis 2025; 12: 100150)、ポイントを紹介・解説する。レカネマブのときと同様、現場で悩むポイントについて筋道を示してくれている。ただし、考察には除外基準、アミロイド関連画像異常(ARIA)管理、薬剤の中止に関して、より保守的な立場(conservative position)を取っている場合があると記載されており、安全性を重視している。(関連記事「認知症は予防できるか?Lancet委員会2024報告」)

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問

1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中で多彩な活動を行っている。日本脳卒中学会名誉会員、日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

橋本 洋一郎
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