1977年:メトホルミンに試練―耐えてルネサンス 昭和52年11月3日号 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 1977(昭和52)年11月3日発行のMedical Tribune紙は、「安全な経口血糖降下剤を開発」の見出しで、McN-3495なる新薬候補の臨床試験のニュースを取り上げています。この新薬については上市に至らなかったようですが、注目したいのは背景にあるビグアナイド薬の安全性問題です。 ビグアナイド薬の代表といえば、メトホルミン。フランスで1959年に承認され、日本では1961年に発売されました。当時、市場には別のビグアナイド薬フェンフォルミンが流通していました。しかし、致死的な乳酸アシドーシスを起こすことが明らかとなり、この記事が出た年のうちに、日本を含む世界の市場から撤退したのです。いわばその"とばっちり"を受けたのがメトホルミンで、用量が1,500mg/日から750mg/日に減らされるなどの試練に見舞われることになります。 その後の歴史は先生方ご存じの通り。乳酸アシドーシスの懸念を払拭、数々の臨床試験で糖尿病の基幹薬としての地位を不動のものとしました。試練に耐え、「メトホルミンルネサンス」を達成した同薬の半世紀に感慨無量です。 同号からは、当社の自社広告も紹介したいと思います。「医学界に異彩放つ」のキャッチコピーで並ぶのは、『女性の性欲』『異常性愛』『性は変えられるか』の3冊。性同一性障害の問題に社会に先駆けて取り組むなど、性に前衛的なMedical Tribuneならではの陣容です(残念ながら、3冊とも絶版となっています)。 (「Medical Tribuneが報じた昭和・平成」企画班) 【メトホルミンの最新記事】 膠芽腫へのメトホルミン、第Ⅱ相試験開始 メトホルミンが多発性肝囊胞に有効 【性医学注目記事】 性行為後の抗菌薬服用で性感染症60%減!? 早漏は世界の2割の男性を悩ませる「疾患」 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×