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欧州心臓病学会(ESC2018)

欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25〜29日、ミュンヘン)のレポートをご覧いただけます

高感度心筋トロポニン検査でMIは減るか

 高感度心筋トロポニンI(hs-cTnI)検査の実施は、急性冠症候群(ACS)が疑われる患者において、心筋梗塞(MI)や心血管死の発生の減少と関連するかの検証を目的に、英・University of EdinburghのNicholas Mills氏らが実施したランダム化比較試験(RCT)High-STEACSの結果が、欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)で報告された...続きを読む

ARBがマルファン症候群の大動脈拡張を抑制

タファミジスがATTR心アミロイドーシスに効果

 マルファン症候群患者の大動脈拡張に対するイルベサルタンの効果を検討したランダム化比較試験(RCT)ARMSの結果、プラセボ群に比べイルベサルタン投与群では大動脈拡張率が有意に低下したことが、欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)で報告された...続きを読む

僧帽弁逆流症でクリップ術は転帰を改善せず

僧帽弁逆流症でクリップ術は転帰を改善せず

 重度の二次性僧帽弁逆流症(MR)患者における経皮的僧帽弁形成術が臨床転帰を改善するかどうかを検証するために、フランス・Civil Hospices of LyonのJean-Francois Obadia氏らが実施したランダム化比較試験(RCT)MITRA.FRの結果が、欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)で報告された。同氏は「重度の二次性MR患者に対して、薬物療法に加えてMitraClipを用いた経皮的僧帽弁形成術を併用しても、薬物療法単独の患者と比べて死亡率や再入院率の改善は見られなかった」と述べた。結果はN Engl J Med(2018年8月27日オンライン版)に同時掲載された...続きを読む

高血圧患者の認知症検査は時計描画が効果的

高血圧患者の認知症検査は時計描画が効果的

高血圧と認知機能障害との関連を示す報告は多くあり、高血圧患者において早期に認知機能障害を検出することは重要である。アルゼンチン・Cardiovascular Institute of Buenos AiresのAugusto Vicario氏は、高血圧患者を対象に認知機能検査である時計描画テスト(Clock drawing test:CDT)とMini-Mental State Examination(MMSE)を実施して比較。同氏は「高血圧患者における認知機能障害の検出には、MMSEよりもCDTが有用である」と欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)で発表した...続きを読む

睡眠負債で心血管疾患リスクが上昇

睡眠負債で心血管疾患リスクが上昇

 わずかな睡眠不足の蓄積が心身に悪影響を及ぼすとして睡眠負債が注目されているが、そのリスクについては賛否両論ありエビデンスの構築が待たれている。欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)において、50歳の一般男性約800人を対象に睡眠時間と心血管疾患との関連を21年間追跡した観察研究の結果が発表された。スウェーデン・University of GothenburgのMoa Bengtsson氏は「中高年男性が5時間以下の睡眠を続けると、心血管疾患リスクは7〜8時間睡眠者の2倍となる」と報告した...続きを読む

急性心筋梗塞患者への酸素療法は無効

急性心筋梗塞患者への酸素療法は無効

心臓発作を起こした患者に対する酸素療法は100年以上前から行われているが、血中酸素濃度が正常な患者での十分な効果は証明されていない。スウェーデン・Karolinska InstitutetのRobin Hofmann氏らは以前、低酸素状態でない心筋梗塞(MI)が疑われる患者を対象に、酸素療法と空気吸入を比較するDETO2X-AMI※1試験を実施し、酸素療法は1年時点の生存率を改善しないことを報告している※2。今回、同氏らは同試験の長期結果を欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25〜29日、ミュンヘン)で報告し、「MIが疑われる患者への酸素療法に心不全予防効果はなく、長期死亡リスクも改善されない」と述べた...続きを読む

炭火焼き料理で心血管死亡リスクが上昇?

炭火焼き料理で心血管死亡リスクが上昇?

 料理で石炭や薪、木炭などの固形燃料を長期間使用することが、心血管疾患(CVD)による死亡リスクの増加と関係しているという研究結果が、欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)で報告された。研究チームの1人である英・University of OxfordのDerrick Bennett氏は「料理で固形燃料を使っている人は、なるべく早く電気かガスに切り替えるべきだ」と述べている...続きを読む

心内膜炎の抗菌薬治療、静注 vs. 経口

心内膜炎の抗菌薬治療、静注 vs. 経口

 左心の感染性心内膜炎に対しては、通常、静注抗菌薬による治療が最長6週間行われる。デンマーク・Copenhagen University HospitalのHenning Bungaard氏は、Partial Oral Treatment of Endocarditis(POET)試験の結果を欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25〜29日、ミュンヘン)で発表。「患者が臨床的に安定後、抗菌薬の静脈内投与を経口投与に切り替えても、治療の有効性と安全性は静脈内投与を継続した場合と変わらない」と述べた。なお、詳細はN Engl J Med(2018年8月28日オンライン版)に同時掲載された。(関連記事:「お口で治す心内膜炎?」)...続きを読む

フェブキソスタットに腎イベント抑制効果

フェブキソスタットに腎イベント抑制効果

 高尿酸血症治療薬フェブキソスタットの脳心腎血管関連イベント発現の抑制効果を検証するために、川崎医科大学総合内科学3教授の小島淳氏らが実施した多施設共同ランダム化比較試験(RCT)FREEDの結果が、欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)のHot Line Sessionで報告された。同氏は、フェブキソスタットが脳心腎血管の複合イベントの発生を約25%有意に抑制し、中でも特に腎イベントの発生を強く抑制したと発表した。高尿酸血症治療薬を用いた1,000例規模のRCTにおいて、イベント抑制のエビデンスが示されたのは今回が初めて...続きを読む

アスピリンに初発予防効果も安全性に懸念

アスピリンに初発予防効果も安全性に懸念

 糖尿病患者1万5,000例超を対象に心血管イベントの初発予防におけるアスピリンおよびn-3系(ω3)脂肪酸の効果をプラセボと比較した第Ⅳ相ランダム化比較試験ASCENDの結果が欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)で報告された。英・University of OxfordのJane Armitage氏らは、アスピリンはプラセボと比べて重篤な心血管イベントの発生を有意に抑制したが、大出血イベントの発生が有意に増加したと発表。また同大学のLouise Bowman氏らは、重篤な心血管イベントに対する効果はω3脂肪酸とプラセボで差がないことを示した。結果はN Engl J Med(2018年8月26日オンライン版)に同時掲載された...続きを読む

抗肥満薬lorcaserinの心血管安全性を初確認

抗肥満薬lorcaserinの心血管安全性を初確認

 抗肥満薬lorcaserinの心血管安全性を評価するために米・Brigham and Women's HospitalのErin A. Bohula氏らが実施したCAMELLIA -TIMI 61※試験の結果が欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)で発表された。心血管リスクが高い過体重または肥満の患者1万2,000例を対象とした同試験では、lorcaserinによる主要心血管イベント(MACE:心血管死、心筋梗塞、脳卒中の複合)リスクの上昇は認められなかった。なお、詳細はN Engl J Med(8月26日オンライン版)に同時掲載された(関連記事「【キーワード】抗肥満薬」)...続きを読む

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