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第61回日本肺癌学会

KRAS変異を標的としたがん治療を展望

 KRAS(kirsten rat sarcoma viral oncogene homolog)は、最も初期に発見されたがんドライバー遺伝子変異の1つである。しかしKRASを直接阻害する薬剤の開発は非常に困難とされ、いまだ承認された抗がん薬はない。そのような中で、最近にわかに注目されているのが、KRAS G12C阻害薬だ。台湾・National Taiwan University Cancer CenterのJames Chih-Hsin Yang氏は、...

EGFR-TKI単剤はオシメルチニブ一択でよいのか?

 上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の治療においては、単剤、併用療法いずれも治療選択肢が急激に広がりつつある。神戸低侵襲がん医療センター(神戸市)呼吸器腫瘍内科部長の秦明登氏は、EGFR変異陽性NSCLC患者に対する「ベストシークエンス」について、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)単剤治療に絞った戦略を...

肺癌診療GL2020、薬物療法の改訂ポイント

 肺がん治療の進展は目覚ましく、新たな治療や検査の登場により迅速なガイドライン(GL)の改訂が求められる。日本肺癌学会の『肺癌診療ガイドライン』も毎年改訂が重ねられ、今年(2020年)11月に『肺癌診療ガイドライン 2020年版 悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む(以下、2020年版)』が公開された。第61回日本肺癌学会(11月12~14日、ウェブ併催)の教育講演(12月7〜21日、オンデマンド配信)で岡山大学病院新医療研究開発センター臨床研究部教授の堀田勝幸氏は、2020年版の改訂ポイントについて、...

肺がんニボイピ療法は日本人でも長期に有効

 抗PD-1抗体ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用療法は、これまで悪性黒色腫、腎細胞がん、非小細胞肺がん(NSCLC)で長期生存が示され、NSCLCを対象とした非盲検の第Ⅲ相ランダム化比較試験CheckMate-227では、PD-L1の発現にかかわらず全生存期間(OS)の有意な延長が示されている。がん研有明病院(東京都)呼吸器内科部長の西尾誠人氏は第61回日本肺癌学会(11月12〜14日、ウェブ併催)で、CheckMate-227の日本人サブセット解析結果について...

EGFR-TKI抵抗性NSCLCに対するamivantamab

 上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)の効果が乏しいEGFRエクソン20挿入変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、amivantamab(JNJ-61186372)の有効性および安全性を検討した第Ⅰ相試験CHRYSALISの中間解析の結果が、今年(2020年)の米国臨床腫瘍学会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で話題となった。国立がん研究センター東病院呼吸器内科長/サポーティブケアセンター長の後藤功一氏はCHRYSALIS試験の結果について...

未治療中皮腫へのニボルマブ3剤併用で高効果

 悪性胸膜中皮腫は予後不良な希少がんであるが、近年、抗PD-1抗体ニボルマブを用いた臨床試験が幾つか行われている。国立病院機構四国がんセンター呼吸器内科・臨床研究センター長の上月稔幸氏は、未治療の切除不能悪性胸膜中皮腫患者を対象にシスプラチン(CDDP)、ペメトレキセド(PEM)、ニボルマブの3剤併用の有効性と安全性を検証した医師主導第Ⅱ相試験JME-001において...

Nab-PTXが既治療NSCLCの標準治療の1つに

 既治療の進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する標準化学療法はドセタキセル(DTX)だが、発熱性好中球減少症(FN)の頻度が高いという課題がある。九州大学病院呼吸器科の米嶋康臣氏は、既治療進行NSCLCに対するnab-パクリタキセル(nab-PTX)の有効性および安全性をDTXと比較した第Ⅲ相ランダム化比較試験J-AXELにおいて、nab-PTXの非劣性が...

心的外傷後成長がコロナ禍がん治療に好影響

 神奈川県の中核病院で三次救急医療機関でもある聖マリアンナ医科大学病院では、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染が国内で拡大し始めた当初から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を積極的に受け入れ、治療に当たっている。同院呼吸器内科講師の古屋直樹氏はCOVID-19治療の最前線で得た経験に基づき、自身が感じた苦悩と葛藤、今後の光明につい...

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