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第37回日本糖尿病合併症学会/第28回日本糖尿病眼学会

黄斑浮腫へのVEGF阻害薬、寛解の条件は?

 糖尿病黄斑浮腫(DME)に対する治療の主流は、血管内皮増殖因子(VEGF)阻害薬の硝子体内注射である。VEGF阻害薬投与による症状改善に伴い、投与2年目以降は多くの患者で投与回数が大幅に減少し、中止(離脱)できる例がいる一方で、寛解が得られずに長期投与が必要となるケースもある。早期に治療離脱可能な患者を予測できれば、薬剤選択の最適化にもつながりうる。奈良県立医科大学眼科教室の岡部直子氏らはVEGF阻害薬の投与を開始したDME患者を対象に、寛解による治療離脱例の因子について検討。年齢(高齢)、治療前の漿液性網膜剝離(SRD)、スポンジ状タイプの浮腫が特定されたと、...

フェノフィブラートをナノ粒子化、点眼薬に

 脂質異常症治療薬フェノフィブラートをナノ粒子化することで、糖尿病網膜症の点眼薬としての実用化を目指し、近畿大学と共同研究を進めている日本大学板橋病院眼科診療教授の長岡泰司氏は、第37回日本糖尿病合併症学会/第28回日本糖尿病眼学会(10月21~22日)で動物試験の結果を報告。2型糖尿病マウスへの投与で網膜機能の改善が認められたと発表した。フェノフィブラート内服薬では糖尿病網膜症の抑制効果が認められているが、横紋筋融解症などの重篤な副作用が懸念されているため、眼科医が安全に処方できる製剤が求められている。...

ケトン体は諸刃の剣、使い方次第で臓器保護

 ケトン体は飢餓や絶食、糖質制限時のエネルギー(ATP)産生源として重要だ。糖尿病の領域ではケトアシドーシスを引き起こす点で悪役視されてきたが、近年、次々に報告されるSGLT2阻害薬の臓器保護作用の機序として熱い注目を浴びている(関連記事「SGLT2阻害薬の臓器保護効果に驚くべき仮説」、「ケトン体は味方だった!」)。絶食・カロリー制限と糖尿病性腎臓病の関わりを研究してきた滋賀医科大学糖尿病内分泌・腎臓内科教授の久米真司氏は、第37回日本糖尿病合併症学会/第28回日本糖尿病眼学会(10月21~22日)において、ケトン体の腎保護作用を動物実験で検討した結果を発表。「ケトン体は諸刃の剣だが、適切なタイミングで用いれば障害を受けた臓器を修復する」と語った。...

SGLT2阻害薬で起立性低血圧は増えるか?

 SGLT2阻害薬は血糖降下作用に加えて降圧効果も報告されているが、その作用機序から浸透圧利尿による体液減少に起因する起立性低血圧が懸念される。臨床試験やメタ解析において、体液減少に伴う起立性低血圧などの有害事象は極めて少ないと報告されているものの、詳細な検討は少ない。滋賀医科大学内科学講座糖尿病内分泌・腎臓内科/医学・看護学教育センターの宮澤伊都子氏は第37回日本糖尿病合併症学会/第28回日本糖尿病眼学会(10月21~22日)で、2型糖尿病患者に対するSGLT2阻害薬投与が血圧に及ぼす影響および起立性低血圧の発症頻度を検討した結果を...

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