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第63回日本神経学会

激変するATTRアミロイドーシスの治療戦略

 トランスサイレチン(TTR)遺伝子の変異または加齢などが原因で心機能障害や末梢神経障害を初め全身の機能障害が生じる神経難病のATTRアミロイドーシス。従来は限られた治療選択肢しかなかったが、2013年以降に複数の新薬が臨床導入されたことで、近年は早期発見により疾患の進行を抑えることが期待できるようになった。新薬の開発も盛んに行われており、国内では今年(2022年)後半に新薬の登場が見込まれている。信州大学内科学第三教室教授の関島良樹氏は、第63回日本神経学会(5月18~21日)でATTRアミロイドーシスの最新の治療戦略を解説するとともに、開発中の薬剤に対する期待を...

抗Aβ抗体による脳内異常の危険因子と対処法

 アルツハイマー病(AD)に対する抗アミロイドβ(Aβ)抗体による疾患修飾療法(DMT)を行った患者で、脳内での微小出血や浮腫といったアミロイド関連画像異常(ARIA)が比較的高頻度に報告され、治療上の懸念として指摘されている。ADに対するDMTの第1号は、2021年6月に米食品医薬品局(FDA)から承認を取得し、日本の厚生労働省の専門部会で承認の可否について継続審議となった抗Aβ抗体aducanumabである。三重大学大学院神経病態内科学教授の冨本秀和氏は、日本神経学会(5月18~21日)で、同薬の副作用であるARIAの特徴、発症機序、危険因子、対処法などついて自験例を踏まえながら解説した。...

重症筋無力症、新GLの改訂ポイント

 先月(2022年5月)、『重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン2022』(MG/LEMS診療GL2022)が刊行された。GL作成委員会委員長で国際医療福祉大学脳神経内科学主任教授の村井弘之氏は、新GLの改訂ポイントについて第63回日本神経学会(5月18~21日)で解説。「新GLは2014年の診療GLを踏襲しつつ、早期速効性治療(EFT)を治療の中心とする時代から分子標的薬が百花繚乱となる時代への橋渡しとなるものと認識している」と述べた。...

Stroke Oncologyは領域横断的な取り組みを

 日常診療で遭遇する機会が多いがんと脳卒中の合併例。杏林大学脳卒中医学講師の河野浩之氏らは、両疾患の合併、Stroke Oncology、治療などについて第63回日本神経学会(5月18~21日)で講演。「Stroke Oncologyには課題が多く、領域横断的な取り組みが必要である」と指摘した。...

子宮腺筋症が脳梗塞の新たなリスクに

 悪性腫瘍が脳梗塞リスクとなることは知られているが、近年、婦人科良性腫瘍である子宮腺筋症患者で脳梗塞発症例が相次いで報告されている。順天堂大学浦安病院脳神経内科先任准教授の山城一雄氏らは、子宮腺筋症と脳梗塞との関連について文献検索を実施。「子宮腺筋症は脳梗塞の原因となる可能性があり、診断にはCA125・D-ダイマーの測定と画像検査が有用であることなどが明らかになった」と第63回日本神経学会(5月18~21日)で...

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