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ASCO 2024

新規ADCが再発・難治性多発性骨髄腫に有効

 予後不良である再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)に対し、新たな治療選択肢が登場する可能性が示された。スペイン・Hospital Universitario de SalamancaのMaria-Victoria Mateos氏らは米国臨床腫瘍学会(ASCO 2024、5月31日~6月4日)で、B細胞成熟抗原(BCMA)を標的とする新規抗体薬物複合体(ADC)belantamab mafodotin+ボルテゾミブ+デキサメタゾン(BVd)療法と、抗CD38抗体ダラツムマブを含む標準的な併用療法を比較する国際第Ⅲ相非盲検ランダム化比較試験DREAMM-7の中間解析結果を発表。「BVd療法で無増悪生存(PFS)が有意に延長した」と報告した。...

新規二重特異性抗体、進行NSCLCでPFS改善

 抗PD-1/血管内皮細胞増殖因子(VEGF)二重特異性抗体ivonescimabについて、上皮成長因子受容体(EFGR)-チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)による前治療歴がある進行・再発のEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者における有効性と安全性が示された。香港・Chinese University of Hong KongのLi Zhang氏らは米国腫瘍学会(ASCO 2024、5月31日~6月4日)で、化学療法+プラセボとivonescimab+化学療法の併用療法を比較する第Ⅲ相二重盲検HARMONi-A試験の結果を発表。「EGFR-TKIによる前治療無効例においてivonescimab+化学療法は無増悪生存(PFS)を有意に延長した」と報告。...

新規抗TROP2抗体、進行NSCLCで有意差示せず

 前治療歴がある進行・再発非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、標準治療のドセタキセルと抗TROP2抗体薬物複合体sacituzumab govitecanの有効性と安全性を比較した国際第Ⅲ相非盲検EVOKE-01試験の結果が明らかとなった。スペイン・Hospital Universitario 12 de OctubreのLuis Paz-Ares氏らは米国臨床腫瘍学会(ASCO 2024、5月31日〜6月4日)で、「全体集団でsacituzumab govitecan投与によるOSの有意な延長は認められなかったが、前治療の抗PD-1/抗PD-L1抗体非奏効例においては臨床的に意義のある結果が示された」と報告した。...

進行尿路上皮がんへのEV+ペムブロでQOLを維持

 未治療の局所進行・転移性尿路上皮がん(la/mUC)に対する一次治療としての抗Nectin-4抗体微小管阻害薬複合体エンホルツマブ ベドチン+抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(EV+P)併用療法については、昨年(2023年)の欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023)で国際共同第Ⅲ相試験EV-302の主解析結果が報告され、標準治療(プラチナ製剤ベースの化学療法)と比べて無増悪生存(PFS)および全生存(OS)の大幅な改善効果が示された。米・Cleveland ClinicのShilpa Gupta氏らは米国臨床腫瘍学会(ASCO 2024、5月31日~6月4日)で、同試験の患者報告アウトカム(PRO)データを発表。...

エンハーツ、化学療法未治療HER2低発現乳がんに著効

 抗HER2抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd、商品名エンハーツ)について、転移再発乳がんに対しより早期から投与可能とのエビデンスが示された。イタリア・IRCCS European Institute of OncologyのGiuseppe Curigliano氏らは、ホルモン受容体(HR)陽性で化学療法を受けていないHER2低発現の転移再発乳がん患者に対するT-DXdの有効性と安全性を検討する国際共同第Ⅲ相ランダム化比較試験DESTINY-Breast06を実施。T-DXdは無増悪生存(PFS)を有意に延長し、HER2超低発現患者においても有効性は一貫していたと米国臨床腫瘍学会(ASCO 2024、5月31日~6月4日)で報告した。...

進行NSCLC、ロルラチニブで予後が大幅改善

 未治療でALK融合遺伝子陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する第三世代チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)ロルラチニブについて、新たに長期有効性のエビデンスが示された。オーストラリア・Peter MacCallum Cancer CentreのBenjamin J. Solomon氏らは米国臨床腫瘍学会(ASCO 2024、5月31日〜6月4日)で、同薬の有効性および安全性を第一世代TKIクリゾチニブと比較した国際共同第Ⅲ相ランダム化比較試験CROWNの5年追跡結果を発表。「5年時の無増悪生存(PFS)は60%と、前例のない改善効果が示された」と報告した。...

学会印象記:米国臨床腫瘍学会(ASCO 2024)消化器注目3演題

 学会印象記を担当する機会をいただいてから約2年が経過しましたが、その間にも多くの消化器がんに対する新規薬物療法の開発が進められ、実臨床に恩恵がもたらされています。特に近年の傾向として、がん免疫サイクルや腫瘍免疫学に基づく、免疫チェックポイント阻害薬同士または分子標的薬との併用療法の開発、特定の分子的特徴を有する集団における抗体薬物複合体(ADC)の開発が多くのがん種で見られます。...

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