脳梗塞後のてんかんリスク評価に新指標誕生

修正SeLECTスコアの実力を解説

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

研究の背景:急性症候性発作の種類別にリスクを比較

 脳卒中発症後7日以内に生じる急性症候性発作は、死亡率およびてんかんのリスク上昇と関連する可能性がある。しかし、急性症候性発作の種類(短期発作 vs. 重積発作)がこれらのリスクに及ぼす影響は不明である。

 そこで今回、急性症候性発作の種類別に発作後の死亡率およびてんかんのリスクを比較する研究が行われ、その結果を踏まえ修正SeLECTスコア(SeLECT 2.0スコア)が提案されたので紹介する(JAMA Neurol 2023; 80: 605-613)。なお、本稿ではseizureを発作と表記する。

 SeLECT 2.0スコアは、脳卒中急性期医療に従事している医師にはもちろん、回復期リハビリテーション専門病院やかかりつけの医師にとっても脳卒中後の患者のフォローアップに役立つものとなっている。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中でいろいろな活動を行っている。日本脳卒中学会・日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする