研究の背景:2017年、2020年に続き、3回目の報告 全世界の認知症患者は2019年に5,700万人となり、2050年までに1億5,300万人に増加すると予想されている。Lancet委員会は「認知症の予防、介入、ケア」について2017年、2020年に引き続き2024年に3回目の報告(update)を行った(Lancet 2024; 404: 572-628)。 「潜在的に修正可能な認知症の危険因子の人口寄与率」の検討に最も力を注いでいるようである。また今回は、レカネマブやドナネマブなどのアルツハイマー病の疾患修飾薬についても言及している。 ここでは、認知症はどの程度予防可能であるかについて、報告の変遷を含めて解説する。