認知症は予防できるか?Lancet委員会2024報告

変遷を含めて解説

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

研究の背景:2017年、2020年に続き、3回目の報告

 全世界の認知症患者は2019年に5,700万人となり、2050年までに1億5,300万人に増加すると予想されている。Lancet委員会は「認知症の予防、介入、ケア」について2017年、2020年に引き続き2024年に3回目の報告(update)を行った(Lancet 2024; 404: 572-628)。

「潜在的に修正可能な認知症の危険因子の人口寄与率」の検討に最も力を注いでいるようである。また今回は、レカネマブやドナネマブなどのアルツハイマー病の疾患修飾薬についても言及している。

 ここでは、認知症はどの程度予防可能であるかについて、報告の変遷を含めて解説する。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中で多彩な活動を行っている。日本脳卒中学会名誉会員、日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

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