新時代の認知症診療、課題と求められる体制

AHAの科学勧告:抗アミロイド免疫療法における血管神経学的考察

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科学勧告の背景:抗アミロイド免疫療法の導入で、新たな疑問が浮上

 「抗アミロイド免疫療法における血管神経学的考察:米国心臓協会(AHA)による科学勧告」がStroke(2025; 56: e30-e38に掲載されたので解説する。

 アミロイドβペプチドを標的とした抗体(Aβ抗体薬)は、アルツハイマー病の初期段階に対する疾患修飾療法の可能性を秘めているが、脳浮腫や出血などアミロイド関連画像異常(amyloid-related imaging abnormalities:ARIA)のリスクも伴う。したがって、抗アミロイド免疫療法の導入は、脳血管疾患患者を治療する臨床医に新たな一連の疑問を投げかけている。

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 今回の科学勧告は、医療界がこれらの画期的な薬剤に関するさらなるデータと経験を集積する中で、こうした難しい決定を導くためのデータと重要な考慮事項についてまとめている。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問

1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中で多彩な活動を行っている。日本脳卒中学会名誉会員、日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

橋本 洋一郎
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