十三代将軍徳川家定。かれもまた痙性麻痺の症状に悩まされた将軍のひとりである。描かれた肖像画をみると、顔立ちのととのった白皙(はくせき)の貴公子で、やや神経質そうにみえるほか、とりたてた症状は窺えない。