米国立衛生研究所(NIH)がん疫学・遺伝学部門のFrancesco Barone-Adesi氏ら国際研究グループは、中国において家庭での調理や暖房に使用される石炭の種類と肺がんの死亡リスクとの関係を検討し、煙の出ない石炭(無煙炭)を使用している人に比べ、瀝青炭(れきせいたん)など煙の出る石炭(有煙炭)を使用している人では肺がんによって死亡するリスクが高いとする研究結果を、英医学誌「BMJ」(2012; 345: e5414)に発表した。有煙炭の肺がん死リスクは大量喫煙者に匹敵していたというが、Barone-Adesi氏らは産地によって石炭の有害性が変わる可能性を指摘している。