放射線による健康リスク、低線量と高線量で異なる?

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 1945年に広島と長崎に投下された原子爆弾は、被ばく放射線量と健康リスクに関する、世界的に類を見ない膨大な疫学データを提供した。その結果、放射線量と健康リスクは直線的に比例し、健康リスクがゼロになる放射線量の閾値は存在しないというのがこれまでの通説になっていた。ところが、ドイツ・ヘルムホルツ環境保健研究センターのTeresa Neumaier氏らは、米科学誌「PNAS」(2012; 109: 443-448)の中で、その通説と矛盾する結果が得られたと発表した。低線量と高線量で放射線に対する細胞の応答が異なることを発見したのだという。低線量放射線によってもたらされる健康リスクを再評価するときが来たのかもしれない。

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