食べ物を油で揚げる調理法は、たとえ食材が体に良いとされる物質を豊富に含む魚などであっても、他の調理法に比べ心臓病などを増加させる可能性が指摘されている。しかし、そんな知見を覆すような論文が、1月24日付の英医学誌「BMJ」(電子版)に報告された。欧州の大規模研究に参加した29~69歳のスペイン人を対象とした分析で、揚げ魚やフライドポテトの摂取量と11年間の心血管疾患(心臓や血管など循環器の病気)および全死亡(すべての理由による死亡)のリスクに、統計学的に有意な関連が認められなかったという。研究グループは、地中海式の食事を摂取するスペインならではの結果だと結論付けている。