高齢の認知症患者ではうつ病を同時に発症していることが多いが、うつ病が認知症の危険因子かどうかは明らかになっていない。こうした中、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校のDeborah E. Barnes氏らは、中年期や晩年期に発現した抑うつ症状(落ち込みや興味の消失、不眠など)が認知症リスクと関係し、特に晩年期のものはアルツハイマー病になるリスクが2倍以上高まったと、米医学誌「Archives of General Psychiatry」(2012; 69: 493-498)に発表した。