中国で発生している鳥インフルエンザ(A/H7N9)は、4月8日現在で上海を中心に21人の感染者を出し、うち6人が死亡している。現地では食用の鳥類10万羽を殺処分するなど防疫強化に努めており、人から人への感染は認められていない。しかし、中国政府は今後も感染が広がる可能性を示唆している。これまで鳥の間でしか感染しなかったはずのウイルスがどうして突然、人に感染するようになったのか。国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター第1室の小田切孝人室長によると、ウイルスの「HA」という蛋白質の遺伝子が、人間に感染しやすい状態に変異しているという。