禁煙が体の健康にとって良いことはよく知られているが、たばこを吸うことで気持ちが落ち着くと考えている喫煙者は多く、医師も特に精神疾患を抱える人の症状が悪化することを恐れ、患者への禁煙指導を控える場合もあるという。ところが、禁煙によって心も健康になることが、英バーミンガム大学衛生・人口科学部のGemma Taylor氏らの研究によって、科学的に証明された。英医学誌「BMJ」(2014; 348: g1151)に発表されたこの論文によると、禁煙は喫煙を続けた場合に比べてうつや不安、ストレスが軽くなり、喜びや希望などの肯定的感情などが向上したという。