ディフィシル菌(Clostridium difficile)という細菌に感染すると、治療薬の抗生物質が効きづらい重い下痢に悩まされる。その治療の切り札とされるのが、健康な人の便を患者の腸に注入する便移植。ところが、腸内細菌だけでなく、体形までもが便の提供者に影響される可能性が報告された。2月4日発行の米国感染症学会誌「Open Forum Infectious Diseases」(電子版)に掲載された論文によると、32歳の米国人女性が娘から便移植を受けたところ、体重が急激に増加して肥満の域にまで到達。母親はそれまで、生涯で肥満になったことはなかったという。