世界的に新たな感染者が減っているものの、日本では若者の新規感染が増えているHIV(エイズウイルス)。感染者の多くは依然として男性の同性愛者だ。こうした中、性行為をする前に薬を飲むという治療法(オンデマンドPrEP)が有効との研究結果が、フランス・サン・ルイ病院のジャン=ミッシェル・モリーナ教授らによって、12月1日発行の米医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」(電子版)に報告された。フランスとカナダの男性同性愛者を対象に調べたもので、感染が86%防げたという。HIVに有効なワクチンはまだないことから、モリーナ教授らは感染する危険性が高い人々の予防に貢献できるのではないかと期待を寄せている(関連記事:エイズ関連死が4割減、世界エイズデーで国連機関が報告)。