健康や美容を意識して、油選びにこだわる人も多いだろう。心臓病や糖尿病などの病気になりにくくなるとして一時期ブームにもなったオリーブ油や、最近流行のココナツ油など、店頭に並ぶ食用油の選択肢はこの数年で劇的に広がった。このうち、ある種類の油を世界中の人々が選ぶようにすれば、心臓病(冠動脈疾患)による死亡を年間約150万件防げる可能性が、「世界の疾病負担(GBD)研究」に参加した186カ国の食事調査データに基づく分析によって示された。米ハーバード公衆衛生大学院のチェンイー・ワン氏らが、1月20日発行の米国心臓協会誌「Journal of the American Heart Association」(電子版)で報告した。