卵巣機能がうまく働かず、排卵されにくくなる多嚢胞性卵胞症候群(PCOS)は、不妊症の原因としても知られ、決してまれではない病気だ。そのPCOSがあり、かつ肥満の女性が不妊治療を受ける場合、すぐに治療を開始するよりも、まず減量してから治療を始める方が、治療の成功率が2.5倍に高まることが、米国で実施された調査から明らかにされた。高齢になるほど妊娠しにくくなることから、子供を望むカップルはできるだけ早く不妊治療を始めた方が良いと考えられているが、PCOSがある肥満の女性に限っては、それが当てはまらない可能性が示された。調査結果の詳細は、5月12日発行の米医学誌「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」(電子版)に掲載されている。