とある日、「有酸素運動の効用を図るべく、ウオーキングイベントに参加しませんか」とのお話をいただきました。ウオーキングがいかに体に良いのか、君の肉体を使って試してきなさい、というのだ。「いやいや、僕の運動能力をなめてもらっちゃあ、困ります。どうせなら走りますよ!」と意気込んで、約1カ月後に開催のマラソンに参加することになりました。舞台は、皇居マラソンの10キロ男子18歳以上のコース。桜田門前広場にある時計台付近からスタートし、全長5キロの皇居を2周します。各部門に制限時間が設けられており、10キロ部門は1時間40分。1キロを遅くとも10分で走らなければなりません。「楽勝だ」と油断していた私はそれから1カ月間、自分の肉体の衰えと闘うことになりました。