英国のロンドン大学感染症・ポピュレーションヘルス学部のクレア・タントン氏らが同国に住む16~74歳の男女約1万2,000人を対象に実施した調査から,旅行やビジネス、留学などさまざまな目的で海外へ渡航した経験を持つ英国人のかなりの割合が,渡航先で初めて出会った人との性交渉を経験していることが分かった。しかも,若い人だけでなく35~74歳の中高年も過去5年に性的パートナーがいた人では男性の場合20人に1人,女性では40人に1人に渡航先で出会った人と性交渉を持った経験があったという。こうした経験の持ち主はコンドームを使用しないなど危険な行為に及んでいた割合が高かったことから,タントン氏らは「年齢を問わず,海外への渡航者には健康面のアドバイスの1つとして必ず安全な性行為の重要性について伝えるべき」と呼びかけている。調査の詳細は6月6日発行の英医学誌「Sexually Transmitted Infections」(電子版)に掲載されている。