乳がん手術、「温存」と「全摘」が逆転か

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 乳がんの手術では、がんとその周辺だけを部分的に切除し、乳房の形をできるだけ元のままにとどめる「温存術」でも、乳房を全て切除する「全摘術」と変わらない治療効果が期待できるとして、温存術が主流となってきた。しかし、この流れは今、転換期を迎えているようだ。このほど東京都で開かれたアラガン・ジャパン主催のプレスセミナーでは、乳がん治療に詳しい昭和大学乳腺外科の中村清吾教授が「3年前に保険で受けられるようになったインプラントによる乳房再建術が広がりつつあることから、全摘術を受ける女性が温存術を選ぶ女性を上回る可能性がある」との予測を示した。同セミナーでは、乳がんの再発をできる限り抑えるとともに、見た目(整容性)も損なわない治療を重視するがん・感染症センター都立駒込病院形成再建外科の寺尾保信部長が同院の取り組みや現状を紹介。さらに、女優の生稲晃子氏が登壇し、全摘術を受けた経験を持つ患者の立場から5年近くに及ぶ乳がんの闘病生活を振り返るとともに、全摘術を選んだ経緯を明かした。

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