2016年4月14日の熊本地震から間もなく3年を迎える。震災などの被災者には深部静脈血栓症(DVT)が起こりやすいことが知られているが、熊本地震後1カ月におけるDVTの詳細な調査結果が4月6日に発表された(Circulation Journal 4月6日オンライン版)。DVTは下肢の静脈に血栓ができる病態で、無症状なことも多いが、血栓が肺に移行すると肺塞栓症という致死的な病気を起こすので要注意だ(いわゆるエコノミークラス症候群)。熊本地震の教訓を、誰の身にも起こりうる災害時の血栓対策に生かしたい。