マンモグラフィー(乳房X線検査)による乳がん検診で、実際がんはないのに精密検査が必要な「陽性」とされた「偽陽性」の女性は、次の乳がん検診の受診率が下がる傾向にあったと、米国などの研究グループが発表した。 研究グループは2005~17年に、マンモグラフィーによる検診を受けた40~73歳の女性105万3672人のデータを分析。このうち、陰性は318万4482件、偽陽性は34万5343件だった。この結果と、その後9~30カ月以内に再び検診を受ける確率との関係を調べた。 その結果、陰性だった人の76.9%は次回検診も受けた。一方、陰性の人と比べ、偽陽性の人の次回検診の受診率は、追加の画像検査を求められた人で1.9ポイント、再検査までの期間短縮を推奨された人で15.9ポイント、生検を推奨された人で10.0ポイントそれぞれ低かった。 研究グループは「偽陽性の人は追加の検査を求められ、結果がんではなく、大きな精神的ストレスを抱える」と指摘している。(メディカルトリビューン=時事)