ガムをかむなどのトレーニングを続けることが食道がんの術後に起こりやすい口腔（こうくう）機能低下予防に有効である可能性が示されたと、岡山大病院などの研究グループが発表した。 食道がんの術後は、口腔（こうくう）機能の低下によって誤嚥などが起こりやすく、専門的な口腔管理が有用とされている。 研究グループは、同院で手術を予定している食道がん患者の男女２５人に手術前後のそれぞれ約２週間ずつ１日３回、約５分間ガムをかんでもらい、専門的な口腔衛生処置とともにガムを使用した舌を動かすトレーニングを実施。術後の口腔機能などについて、ガムをかんでいない患者２５人と比較した。 その結果、術後２週間で舌圧が低下した割合は、ガムをかんでいない人の７６．０％に対し、かんだ人は４４．０％と有意に少なかった。術後３８度以上の発熱日数も少なく、誤嚥や肺炎も少ない傾向だった。（メディカルトリビューン＝時事）