コロナ対策中止後に院内感染増加

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 新型コロナウイルス感染症の流行下で行われたマスク着用などの対策を中止した後、インフルエンザなどを含む呼吸器系ウイルスの院内感染例が増加していたと、米国の研究グループが発表した。

 研究グループは2020年11月~24年3月に同国の医療機関10施設を受診した入院患者64万1483人(年齢中央値61歳)のデータを分析。病院の感染対策と、新型コロナ、インフルエンザ、RSウイルスの三つの感染症の発症率との関係を調べた。10施設では、23年5月に全患者の新型コロナ検査とマスク着用の義務化を中止したが、冬の呼吸器感染症の増加を背景に24年1月、医療従事者に再びマスク着用を義務づけた。

 院内感染者は入院後4日以上経過してからの検査で陽性だった人と定義。分析の結果、感染対策の中止後にこれらの感染症の院内感染が25%増加したことが分かった。一方、医療従事者のマスク着用再開後には院内感染が33%減少した。(メディカルトリビューン=時事)

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