妊娠中にグルココルチコイド(ステロイド薬)を使用した母親から生まれた子どもは、いくつかの精神障害リスクが高いことが分かったと、デンマークなどの研究グループが発表した。 早産リスクが高かったり、自己免疫疾患などがあったりする妊婦には、子どもの生存や妊婦の症状軽減のためにステロイド薬による治療が広く行われている。 研究グループは、1999~2016年に同国で生まれた106万1548人のデータを分析し、妊娠中の母親に対するステロイド薬治療が子どもの精神障害リスクに及ぼす影響を調べた。 その結果、早産リスクが高く治療していた母親から生まれた子どもは、治療していない母親から生まれた子と比べ、15歳時点で自閉スペクトラム症(ASD)や知的障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、不安障害、ストレス関連障害があるリスクが30~50%高かった。 また、自己免疫疾患で治療していた母親の子もASDや知的障害などのリスクが30~40%高かった。(メディカルトリビューン=時事)