月経痛のつらさ(重症度)を客観的に表す指標(バイオマーカー)を特定したと、京都大などの研究グループが発表した。 研究グループは、健康な女性20人(平均年齢31歳)を月経痛が軽い12人と重い8人に分け、指先から血液を採取。成分を解析し、月経痛の重症度と関連する指標を調べた。 その結果、月経痛が重いと、分岐鎖アミノ酸(BCAA)が減少し、脂質のフォスファチジルイノシトール(PI)が増加していた。PIの量をBCAAの量で割った数値(PI/BCAA)が月経痛の重症度に関連する指標となり、月経周期の時期(月経期、卵胞期、黄体期)に関係なく、痛みが強いほど指標の数値が上昇した。 また、次の月経期における痛みの強さも予測できることが分かった。研究グループは「客観的な評価で無理な我慢の必要がなくなり、月経痛が予測できれば心の負担も軽減される。将来的に簡易的な検査ツールとして使えるようになれば」と述べている。(メディカルトリビューン=時事)