痛みに対処する認知行動療法が有効か―透析患者

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 血液透析を受ける腎不全患者の慢性的な痛みの軽減に、認知行動療法の一種「痛み対処スキル訓練(PCST)」が有効である可能性が示されたと、米国の研究グループが発表した。

 血液透析で生じる痛みの原因はさまざまで管理が難しい。研究グループは、同国の腎不全患者で慢性的な痛みがある643人(平均年齢60.3歳)を、痛みや不安への向き合い方などを学ぶPCSTを12週間受ける319人と、通常ケアの324人に分け、PCSTの効果を比べた。

 36週間追跡して分析した結果、試験開始から12週時点で、通常ケアグループと比べ、PCSTグループは痛みによる支障度の点数の減少幅が大きく、両グループの差は0.49ポイントだった。この効果は24週後も持続したが、36週後にその差は見られなくなった。

 点数が1ポイント以上改善した患者の割合は、12週時点で通常ケアが36.6%、PCSTが50.9%、24週ではそれぞれ42.8%、55.0%だった。(メディカルトリビューン=時事)

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