歩行する際、自分の体が「巨大になった」と想像するだけで、実際の歩き方が大きく変わることが分かったと、京都工芸繊維大などの研究グループが発表した。 研究グループは、成人26人を対象に、〔1〕目を開けた状態〔2〕目を閉じた状態〔3〕目を閉じて体が天井(高さ約4メートル)まで届くほど大きくなったと想像した状態〔4〕目を閉じて通常の体のイメージに戻した状態〔5〕目を開けて通常の体のイメージに戻した状態―の順で歩行してもらい、歩幅や足を上げる高さなどの変化を調べた。 その結果、〔3〕の目を閉じて体が巨大化したと想像した場合に、歩幅が広がって足先がより高く持ち上がり、歩行動作が顕著に変化していた。 研究グループは「今回の結果は体のイメージが運動に与える影響を示している。リハビリテーションやスポーツトレーニングで、認知・イメージを活用した新たな指導法の開発につながる可能性がある」と述べている。(メディカルトリビューン=時事)