酪酸産生菌多いと卵アレルギー改善

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 腸内フローラの中で酪酸産生菌の「フィーカリバクテリウム」が多い子どもは鶏卵アレルギーが寛解しやすいと、関西医科大の研究グループが発表した。

 研究グループは、鶏卵アレルギーを持つ子ども36人の便を用いて腸内フローラを調べ、その後2年以内に鶏卵アレルギーが寛解した子ども24人としなかった12人の腸内フローラの多様性や構成菌を比較した。

 腸内フローラに占める割合が高い10菌属に着目して分析した結果、寛解した子どもはしなかった子どもに比べ、フィーカリバクテリウムが多かった。また、その割合が7.1%を上回るかによって、将来の寛解を予測できることも明らかになった。

 さらに、寛解した子どもは過剰な免疫を抑制する役割を持つ制御性T細胞の血中割合も顕著に高いことが分かった。研究グループは「腸内フローラをより良い状態に改善させる対策が、食物アレルギーの新たな予防や治療につながるのでは」としている。(メディカルトリビューン=時事)

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