現在、7人に1人が足白癬(はくせん=水虫)、13人に1人が爪白癬(爪水虫)を患っているとされる。足指に皮膚疾患や爪の異常があると、歩行バランスが崩れ転倒リスクが高まるという。足育研究会(東京都文京区)の代表理事で、埼玉県済生会川口総合病院(埼玉県川口市)皮膚科の高山かおる主任部長に対策を聞いた。 ▽姿勢や歩行に影響 歩行するには、親指で体重を支え、重心を左右の足に移動させる必要がある。「爪があることで足指に力が入り、地面を踏み込んで蹴り出すことができます。足指と爪による地面を踏む力と足底の感覚が低下すると、体のバランスが崩れ、転倒しやすくなります」と高山医師。 トラブルには、たこ、うおのめ、水虫、巻き爪、分厚くなる肥厚爪(ひこうそう)などがある。たこやうおのめは痛みを引き起こし、歩行困難を招く。爪白癬によって爪が分厚く変形すると、接地が不安定になり、つまずきやすくなる。 巻き爪は、窮屈な靴による圧迫や、足指が浮いて地面をしっかり踏めない「浮き指」などで発症する。もともと爪には軽く巻く性質があり、地面からの刺激がないと、爪の両端が内側に巻き込み、皮膚を圧迫して痛みを生じる。 一方、肥厚爪は登山などの外傷、爪白癬、加齢、靴の圧迫、血行不良などが原因で起こる。「年を取ると爪が乾燥して厚くなる。血流が悪くなると栄養が届きにくくなり、爪の成長や質に影響します」 ▽爪は四角く切る フットケアの第一歩は、爪を正しく切ること。丸く切らずに四角い形(スクエアカット)に整える。水虫予防は、「足を清潔にすること。柔らかい歯ブラシで指の間や爪の回りをやさしく洗い、タオルで十分に拭く。乾燥予防にハンドクリームなどを塗るとよいでしょう」。 足の筋肉を柔らかくするストレッチも効果的だ。片手で足の土踏まずを支え、5本の足指をまとめて反らしたり、内側に曲げたりする。 「足指のトラブルは姿勢のゆがみや歩き方の癖を招き、膝痛や腰痛にもつながります。フットケアは体づくりの基本です」と高山医師は強調する。(メディカルトリビューン=時事) ◇ ◇ 埼玉県済生会川口総合病院の所在地 〒332―8558 埼玉県川口市西川口5の11の5 電話0570(08)1551