発達特性に気付き、子どもに寄り添う―小児・児童精神科

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)については、教育現場や家庭などで理解と対応が求められている。小児・児童精神科といった、子どもの心の問題に特化した精神科専門領域にも対応している西山病院(京都府長岡京市)の西村幸秀院長に支援や治療法などを聞いた。

▽子どもの心の問題を

 小児・児童精神科は「子どもの心の問題に特化した精神科の専門領域を担います」。対象は、幼児期から思春期(18歳未満)まで。発達障害(ASDやADHD)、不安障害、うつ病などの気分障害、摂食障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など、多岐にわたる疾患に対応する。成長と発達の段階に応じた、さまざまな困り事にも応じている。

 「症状や行動を単なる問題行動として捉えるのではなく、その背景にある発達特性、家庭環境、学校や友人との関係などを含め、多角的に評価する点が特徴です」

 中心は外来治療で、本人との面接だけでなく、家族や学校との連携を通じた支援が重要とされる。また、薬物療法だけでなく、心理療法やカウンセリングなどの心理面接、家庭・学校・生活環境を整える環境調整、望ましい行動を増やし、困難な行動を減らす行動支援などを組み合わせたアプローチが基本になる。

 西村院長によれば、特に行動障害が顕著で、健康状態を保てないなど日常生活に支障が出る場合は、入院による治療が選択されることもある。

▽「神経発達症」へ

 発達障害とは、生まれつきの脳機能、神経機能の発達の偏りにより認知機能や対人関係、言語表現、運動能力などに独自の特性が表れる状態を指す。ただし、「発達障害と呼ばれていますが、国際的な診断分類の変更に伴い、『神経発達症』という名称が使われるようになっています」。

 治療は、本人、家族との信頼関係を構築した上で、精神療法と心理・社会的介入(カウンセリングなど)を行う。薬物療法を併用することもある。複数の発達障害が併存したり、二次障害として別の精神症状を呈したりすることもある。そのため、「適切な検査と診断を受けた上で、臨床経験のある精神科医とともに治療方針を決定します。困ることがあれば、小児・児童精神科に対応している医療機関を受診してください」と西村院長は助言する。(メディカルトリビューン=時事)

   ◇   ◇

 西山病院の所在地 〒617―0814 京都府長岡京市今里5の1の1 電話075(955)2211

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする