ストレスが影響―小児の心因性視覚障害
眼や脳に器質的な異常がないのに視覚に異常が生じる心因性視覚障害。「最も多いのは視力低下で、視野が狭くなったり、まれに色を正しく識別できなくなったりすることもあります」と、杏林大医学部付属病院(東京都三鷹市)眼科で、神経眼科・心療眼科を担当する気賀沢一輝医師は説明する。
▽「良い子」に多い
小児の心因性視覚障害は学齢期に発症し、平均年齢は9~10歳。女児にやや多く、真面目できちょうめん、周囲に気を使う「良い子」に表れやすい傾向がある。「自我が確立する前で暗示にかかりやすい年齢であることと関係している可能性があります」
勉強や習い事、人間関係など日常的なストレスが影響している場合がほとんどだが、両親の離婚や、学校でのいじめなど、強い心理的ストレスが背景にある場合もある。「こうしたストレスが脳に影響を及ぼして視覚症状を生じると考えられますが、詳しいメカニズムは未解明です」
学校の視力検査で異常を指摘されて分かる場合が多いが、子どもが自ら見えにくさを家族に訴えて受診する場合もある。
▽スキンシップで支援
視覚異常を感じたり、検査で異常を指摘されたりしたら眼科を受診したい。器質的な異常がなければ心因性視覚障害に特化した検査が行われる。
「心因性視覚障害の検査は、検査を受ける行動そのものが治療を兼ねるという特徴があります」。多くは中学生になると自然に回復するので、過度に心配する必要はない。授業で不自由があれば対処法があるので主治医に相談する。回復が遅く、本人からの不調の訴えが強まる場合も、紹介先を含め主治医と相談する。
予防法は特にないが、「普段から子どもとのスキンシップやコミュニケーションを大切にしてください。小さい子どもの場合、ストレスの原因を特定するのは難しいため、日常生活全般に広く目を向け、少しでもストレスを減らす工夫を」と気賀沢医師はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)
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杏林大医学部付属病院の所在地 〒181―8611 東京都三鷹市新川6の20の2 電話0422(47)5511









