認知機能の改善も―インターバル速歩
早歩きとゆっくり歩きを交互に繰り返し、体力や筋力の向上を目指す「インターバル速歩」。信州大大学院医学系研究科の能勢博特任教授が考案した運動法で、生活習慣改善効果に加え、近年は高齢者の認知機能改善の効果も期待されている。能勢特任教授に話を聞いた。
▽34%改善
散歩やウオーキングは認知症予防効果が期待できる。体を動かすことで全身だけでなく、脳の血管も柔らかくなり、脳血流が増えて神経細胞が活性化するためだ。
「加齢に伴い体力が低下すると、全身の細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアの機能不全が起こります。それが生活習慣病やがんだけでなく、認知症の原因の一つと考えられているのです」と能勢特任教授は説明する。
能勢特任教授の研究グループは、秋田県由利本荘市で65歳以上の高齢者175人を対象に、5カ月間の介入研究を行った。その結果、インターバル速歩を行ったグループの軽度認知障害者において、体力が6%向上し認知機能が34%改善した。
▽2週間チャレンジを
インターバル速歩では、早歩き3分、ゆっくり歩き3分を交互に繰り返す。早歩きは自分の最大体力(最大酸素摂取量)の70%が目安。「2分でややきついが簡単な会話ができ、3分で苦しい」と感じるペースだ。背筋を伸ばし、腕を大きく振り、歩幅は普段より3~5センチくらい広げ、かかとから着地する。週に合計60分の早歩きを目指す。
長続きの工夫として▽歩行記録を付け「見える化」する(自己比較)▽一緒に歩く仲間やライバルを持つ(他者比較)▽声を掛け合い取り組むグループを作る(仲間づくり)―の三つを挙げる。スマホで記録できる「インターバル速歩」専用アプリも励みになるので活用したい。
「加齢は否定的に捉えられがちですが、インターバル速歩を2週間程度続ければ眠りが深くなり、ストレスに強くなり、自信や好奇心も高まります。人生を輝かしく送るため、だまされたと思って、まずは2週間、チャレンジしてください」と、能勢特任教授は呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)









