既に流行? インフル―ワクチンで重症化予防
例年12~翌年4月ごろにかけて流行するインフルエンザ。多くは1週間ほどで回復するが、肺炎や脳症などを併発して重症化し、入院治療が必要になることも。聖マリアンナ医科大病院(川崎市)感染症センターの国島広之主任教授は「インフルエンザは毎年数千人が亡くなる警戒すべき感染症です。今年は既に流行期とも言われており、早めのワクチン接種を勧めます」と呼び掛ける。
▽急な発熱やだるさ
インフルエンザウイルスは、鼻や喉から侵入して感染する。感染後1~3日の潜伏期間を経て、発熱や全身の倦怠(けんたい)感、食欲不振、関節痛などが突然表れ、喉の痛みやせき、鼻水を伴う。
「小児ではまれに急性脳症を、高齢者や免疫が低下した人では細菌性肺炎を起こすことがあります。慢性呼吸器疾患や腎不全、心臓病などの持病が悪化する人もいます」
発熱などの症状があれば、特に高齢者や持病のある人、子ども、妊婦は早めの受診が重要だ。「小児では呼吸が速い、息苦しそう、顔色が悪い、ぐったりしている場合はすぐに受診を」
診断されれば、抗インフルエンザウイルス薬で治療する。「発症から数日でウイルス量が最も多くなるため、早期治療により体内のウイルスを減らし、周囲への感染拡大も防げます」
▽痛くないワクチンも
予防の基本はワクチン接種に加え、流行時のマスク着用や帰宅時の手洗いだ。「ワクチンは発症を完全に防ぐものではありませんが、重症化や家庭内感染の予防に有効です。肺炎などの合併症を減らすことで抗菌薬の使用を抑え、薬剤耐性菌の増加を防ぐ効果もあります」
ワクチンは生後6カ月以上が対象で、全国の医療機関で接種できる。A型2種類とB型1種類の計3タイプのウイルスに対応しており、「今季既に感染した人でも、異なる型のウイルスにかかる可能性があるため、接種をお勧めします」
従来の皮下注射タイプに加え、2~18歳を対象に鼻からスプレーする「経鼻ワクチン」も昨年から使用可能となった。痛みが少なく、子どもに接種しやすいのが特徴だ。
「インフルエンザワクチンは、かかっても健康被害を大きく減らす『シートベルト』のような備えです。集団免疫を高めるためにも、12月中旬まで、遅くとも年明けには接種してほしい」と国島主任教授は助言している。(メディカルトリビューン=時事)
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聖マリアンナ医科大病院の所在地 〒216―8511 川崎市宮前区菅生2の16の1 電話044(977)8111










