脚や腕などの静脈に血の塊(血栓)ができ、それが肺などに流れて血管を詰まらせる「静脈血栓塞栓症」。「エコノミークラス症候群」とも呼ばれ、死亡することもある恐ろしい病気だ。その予防には、薬物療法のほか、強い弾力で脚を圧迫する弾性ストッキングなどが使われているが、米国内科学会は11月1日、内科の病気で入院している患者向けの静脈血栓塞栓症予防ガイドラインを発表した(米医学誌「Annals of Internal Medicine」2011; 155: 625-632)。血液をサラサラにするヘパリンなど薬での予防を推奨する一方、弾性ストッキングによる予防は推奨しないとしている。